26歳OLが男子大学生を道で拾った話

突然ですが、「きみはペット」という漫画ご存じですか?

10年前くらい前に松潤小雪で実写ドラマ化された、あれです。
当時穢れなき小学生?中学生?だった私は、

「OLになったらあんな甘美な生活ができるのかー!!!」

と、鼻血たらしながら思ったものです。

あれから、十数年。
小雪がやってたキャリアウーマンの年齢になってしまった。
が、あんな色気はさっぱり出てこないし、
よくよく考えたらあんな2LDKの高層マンションすんでるアイツって家賃補助どんだけで出てんだよと
焼酎煽りながら突っ込む毎日。


そんな私が経験した「若い男の子拾ったwwワロタww」という誇大広告のような見出しの実情をお話したいと思います。


師走。PM11時。
今年最後の仕事でミスりまくった私は、忘年会終わりでも飲み足らず、家で1人に一杯やりなおそーとか思いながら駅を降りました。
すると駅前のコンビニでうずくまるモッズコートの男性が。

(誰かがタクシーよんでるんだろーなー)

と横目で見ながらコンビニで氷結を買って出ると、
まだ1人。

そもそもうちの駅は飲み屋などほとんどないような閑散とした駅で、
つまりこの人は自分家が近所だからこの駅で降りたとしか考えられない。

(忘年会シーズンだし、若手サラリーマンが潰されちゃったのかな)
と、思い、【まじゆとり世代頑張りましょ!!】的な気持ちで水とヘパリーゼを買い、
その男性に渡しました。

私「大丈夫ですか?お水のんでください。」
男「うへー」
私「家どの辺ですか?タクシー呼びます?」
男「へー?(顔を上げる)」


(わ、わかい…!!!!!
そうですよねー!
社会人ってモッズコート着ないですよねー!
今私モッズコート着てますけど、自由な社風サンキューでーす

っておい!!!若いぞ!!!!こいつ大学生だぞ!!!!)

などまあまあな心の動揺があって、

私「え?もしかして○○大の子?(沿線の大学)家この辺なの?」
男「うーん?寮。寮長に怒られるーうー」

と、会話にならない会話。

※そのときちゃっかり隣に座ってるけどな!!!

言われた寮の名前を検索すると、どう考えてもうちの駅じゃない。
どうやら繁華街の駅で飲んで、もう少し電車に乗らなくてはいけないのに降りてしまったらしい。

私「まだ電車あるから、乗って帰ろう?」
男「さ、寒い…」

(分かるよ、酔うと寒いし眠いし帰りたくなるけどさ!!)

ここで一瞬頭をよぎった「私の家くる?」を飲み込んで、
とりあえず年齢を確認することにした。

私「ねぇ、ちなみに何歳?」
男「お姉さん何歳?」

※彼はなぜか私が身元を言わないと自分の素性を言わないめんどくさいタイプ


私「26歳だよ。で、君は?」
男「19歳」


(お酒はハタチになってからーーーーー!!!!)

ということで、さすがに家に未成年を連れ込むのはマズイと思い、
すったもんだありながら駅のホームにつれていく。

まだ12時。
まだ全然本数もあるし、幸い彼もゲロゲロしてる訳じゃない。
電車突っ込めば万事オッケーだと思いながら電車を待つ。

ちなみにこの間「寒い寒い」と言われ続け、恋人繋ぎさせられてるあげく、
ちょいちょい抱きつかれつつ、
ほっぺにずーっとチューされてたけどね!
そりゃおばさんうれしいよ!
でも冷静な自分が一瞬が出てくると、周りの人からどう思われてるか考える度に死にたくなったけどね!!

男「寒い(抱きつく)」
私「帰れるから!この電車乗れば帰れるからね!」

ドア開く

私「ほら乗れ!」
男「ヤだー!」
電車の中の人「(ニヤニヤ)」
車掌「ドアしまりまーす」
電車「プシュー」

を、3回くらい繰り返し、
ババアの体力考えろよと思いながら、
私も口チューを拒否するのに疲れ、ついに、言って、しまった…

私「もう………家くる?」
男「うん❤」

うんじゃねーよ。
と思いながら恋人繋ぎで家に帰る。

世界ババシャツ仕舞う選手権あったら新記録でるんじゃないかって勢いで
ババシャツをクローゼットに押し入れ、
家に入れる。

男「お姉さん家ひろーい!」

(や、や、やばい!君はペットや!!!うち1Kだけどな!!!!)

という興奮を抑えつつ、

私「とりあえず寝な」

と、クールに言うと





押し倒されました。



私「いやいやいや、そういうんじゃないから(バクバクバクバク」
男「お姉さん俺の目見てよ」
私「いやいやいや、酔い冷めて後悔するの君だからね?(バクバクバクバク」
男「じゃあ後悔しなかったら言いわけ?」


脳ミソで色んなこと考えた。


そりゃ私も酔ってるし、まあもう一生会わないかもしれないし、
10代となんてもうやらないかも知れないし、
経験か?これは経験なのか?!とも思ったけど、
いや19歳でゆきずりの関係を覚えたら、こいつ永遠にそれやり続けるぞ?!


そんなことより、ゴムがない!!!

私「19歳を相手に(ゴムなしは)出来ない!!」

ということで、頑張って拒否し続け、
ほどなくして彼はベッドで爆睡。
なんとなく一緒のベッドで寝るのが気まずかった私はソファーで寝ました。




そのあとはしりすぼみで、特になにもなく。
朝イチでバイトだという彼を駅まで届けてバイバイです。



現実はそんなもんです。
次の日もいるなんてことはありません。
大学1年なんて遊びと授業で意味もなく毎日大学にいるような生き物です。
知らないお姉さんと過ごした1夜なんて、
英クラをブッチするより訳ないのです。

ただ、
私が大人の力を使って検索した結果、
本当につい一年前まで
白球を追いかけてた卒業ホヤホヤの男の子でした。
その高校野球(地区は違うけど)普通に仕事で関わってました…
「ベンチで泣いてるこアップで!みんな純粋だなーこのまま真っ直ぐ生きろよー(涙」
って言ってた少年を、自分の手で汚さなくて本当によかった…



田舎から出てきた少年よ…
酒は飲んでも飲まれるなよ(未成年の飲酒はダメだぞ)
体は大切にしろよ
知らないお姉さんの家に泊まってはいけないよ


お姉さんはいまだに駅の前に座り込んでないかと思って
コンビニの前を通っています


(そうです。連絡先聞けなかったのでネタにしてやりました。
東京ってこわいだろ)